と、ある交差点で、人と待ち合わせ中、
子供が風船を風で飛ばされすっごく悲しそうな顔してます。
街中のみんなの足下を転がっていき、みんなその子供と風船を見ながら無視。
東京だねえ。
しょうがない。おじさんが拾ってあげよう!走って風船を拾いに行きます俺。
風船は軽く、トラックが近くを通った風圧だけでびゅんびゅん遠くに飛んでいきます。
○ソ!
街のみんなが見てる。ここで引き返したらすごくカッコ悪い。
鬼ダッシュでようやく風船ゲットン!
自分の風貌とその優しさとのギャップなのか交差点の信号待ちのカップル達から
『あなた最高です!』ハンドタッチや拍手喝采される俺。
でもね、肝心の風船飛ばされた子供の家族はそんなの知らずとさっさと商店街の奥まで行っちゃってやんの。
またダッシュして風船を子供に渡す俺。
子供(キョトーン)
親『恐縮です。恐縮です。申し訳ありません』
自分の風貌からですか?
何も風船とってやったんだから金よこせなんてまったく思ってない。
ただ、子供の笑顔と、『ありがとう』って言葉が聞きたかっただけ。
その後、汗だくでテントで飲ませてくる酒屋でしこたま飲みましたさ。

夏だねえ。
浅野 俊一郎
