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社会人としての適切な受け答え

蒲田怖い。

東京さで出て来ただ、って感じで東京へ引っ越してきても、この町に住もうとういう候補にあがる人は少ないでしょう。渋谷、代官山周辺の人にはあまりなじみの無い町だと思われる。

映画、蒲田行進曲の蒲田です。駅の電車発着のメロディも蒲田行進曲です。結構栄えてますよ。

自分は高校時代、都立高校に通っており、学区の関係で大田区の友人が多かった。なので蒲田でよくぶらぶらしたり遊んでた。
大学に入り、わかりやすいが新しい友人と共に過ごす日が多くなり、めっきり蒲田には行ってない。もう十年くらい遊びには行ってなかった。当時からなんとなく柄の悪い町で、地元ヤンキーや、その筋の方が多く、あんまりうかれててはいけない町、蒲田。ぶつかっちゃったタクシーの運転手がすでにその筋の方だったりして、あーあって町です。
そもそもタクシー運転手が角刈りでティアドロップサングラス着用してるあたりが東京じゃありえない。

話がかわり、自分、屋台が好きなんですね。なんでしょう、自分の楽しい思い出がベトナムやバンコクの屋台で飲み明かした経験からでしょうか、オープンテラスのカフェとかよりも、あの雑踏とした雰囲気の野外が気持ちがいい。オシャレさよりもその国独自の古き良き時代な臭いが屋台からは感じられます。
自分のホームタウン恵比寿ロータリーにも数年前までは屋台が2件くらい並んでいたのだが、町の美観の為なのか一斉排除。都市とそういった古いものが同居してるからいいのに、どうにもこうにも都市計画ってのはセンスがない。

話を戻すと、ああ屋台で飲みて〜ってなった訳です。しかもここいら近辺にはもうほとんど屋台が無いから懐かしさついでに蒲田の屋台にしようって事に決定しました。友人を誘い、蒲田で集合。

相変わらず柄が悪い町、ネオンサインは結構変わってるので懐かしさはさほど感じなかったが、あの独自の柄の悪さの空気は健在。うん、これこれ、あんまり調子こくと絡まれちゃいそうなローカル感。最高!
って気持ちで屋台を探し、発見、そこで飲む事になりました。
客層も結構ディープ。水商なのか風俗なのか、その客とその関係のおばちゃん、女の子って客層。うーん、ローカル感がたまんね〜。ってな具合で飲む事になったここからがこの話の本編。


さてさて、屋台で飲んでます、友人と女の子と三人。友人が終電で帰宅した為、女友達と二人に。僕らここで友人と会話しながら飲みたいわけなんですが、ローカルすぎて二人で飲ませてくれないんです。がんがん常連客に話しかけられる。うん、それでいいよね。ローカルっぽくて。と、思うでしょうが、まったく嬉しくない。それは普通の会話の場合に限る。僕だってみんなでわいわいとしてる方が楽しいのだが今回は違う。なめてた。

飲んでたおっさんが随分キレーなねーちゃんつれてんじゃないか、これかって小指をたててるわけですね、おじさんらは毎日ここで飲んでんのにキレーなねーちゃん連れやがってくらいの勢いで絡んでくる。まあいい、そんなもんだと思う。僕たちはただの友人で飲んでるだけですと言っても、そんな男と別れてて俺とつきあえ、とかしまいにゃ、まあいいんだよ、グリーンだよ、などとオヤジ特有のギャグでかわされる。このいいんだよ、グリーンだよはこの屋台にいる間に10回は聞いたな。悲しいのが俺がトイレで席をはずすと友人の女の子は散々絡まれ、友人の女の子がトイレで席をはずして、僕が一人で話しかけるとシカトされちゃうわけですね。え?さっきまでのハイテンションはどこ行ったのくらいで。女の子が戻ってくるとその子置いてお前は帰れぐらい言われる始末。いいんだよ、グリーンだよなんて言われつつ。

なんかなあ、楽しくねえな、まあ屋台だしこんな事もあるよなぐらいに思ってたわけですが、極めつけがこれ。

自分の後ろでわめき散らしてる車椅子のおばちゃんがいます。どうやら店主が冗談で言った食い逃げすんなよ、って言葉に腹がたったらしく、怒ってる。俺に万札をわたし、会計してくれと、車椅子で立てないから僕が代わりに会計してあげたのだが、ここから会話が僕と始まる事になる。

僕に対するおばちゃんの会話、怒ったままです。店主が罵声をひょいひょいかわすもんで、怒りの矛先がなぜだか近くにいた俺に。言っておくが僕はただそこにいただけです。

おばちゃんが、お前、どこのもんだ?

って聞いてきます。自分は腕に模様が入ってる為、誤解を招いたのでしょう。知ってます、蒲田に半袖で遊びに行っちゃった僕が悪い、普段なら地方や歌舞伎町は長袖を持参して行くのだが、この日は急遽屋台で飲みたくなった為、半袖のまま蒲田へ。

丁寧にすみません、どこのもでもないです、堅気です。

と、伝えたにもかかわらず、○○会系か?○○組か?と聞いてくる。怒ったまま。

いえ、ですので申しわけない、長袖着てこなかった自分が悪いです、堅気です。

と、答えても、うちの亭主しらんか?首切りの○だ!(ってなんともごっついあだ名です)と言って亭主の写真を出してくる。

僕は丁寧に、いえ、先ほども言ったように自分は堅気ですので存知あげません。と、言うと。

ふざけんな!どこのもんかわからんがでかい顔しやがって!

って凄い勢いで怒ってるわけですよ。そもそもがでかい顔も何もしてない。ただそこで居心地わりーなーってただその場に居ただけで、店主への怒りまで全部僕にふりそそいでくる。

今から首切りの○と若いもんつれてくるから後ろからかっきられんようせいぜい祈っておく事だな!

と、いいおばちゃんはさっそうとタクシーにのり首切りの○を呼びにいく。

その後、連れのおんなの子は酔い始めたのか、うけるーって機嫌上々でしたが、いや、うけない、頼むから一緒に場所をかえてくれ、とかっこわるくも違う居酒屋に行く事を頼むはめに。


その後、よーく考えて思ったんですよね、自分は堅気です。と丁寧に謝ったのがいけなかったのではないかと、店主に怒ってるおばちゃんに、あの首切りの○さんの奥方ですか、おい!店主!この方を誰だと思ってるんだ!って言ってほしかったのではないかと?
うそでもいいから、いつもお世話になってます。と言うべきだったのではと?

社会人として、丁寧に挨拶して失礼のないようしてればいいと思ってましたが、俺とした事がこんな事にも空気が読めなかったとは。
大人の社会、空気を読むのが難しい。あー刺されなくてよかった。


蒲田怖い

浅野 俊一郎